母の食器コレクション
母が特別養護老人ホームに入居して、それまで認知症になった母を虐げてきた父が何をしたと思いますか?
母が集めた食器類を捨てる事。
母は茶道をしていたので、何点かの茶道具を持っていたし、料理するのが好きだったせいか、さまざまな形・色・柄の和食器と洋食器をたくさんコレクションしていました。もちろん手料理を盛り付けるために使っていました。焼き魚は必ずこの平皿とか、カレーライス用の楕円の器とか、グラタン用とか、かき氷用・おせち用重箱・丼・大皿・紅茶器セット・陶器のビールグラス・冷酒用グラス・ワイングラス・シャンパングラスなどなどなど。なんだかこんな風に並べて書くと、お客様が来てみんなでパーティーをして、もてなす時用の食器が多いですね。
認知症になって料理をしなくなりそれらの食器は、あまり使われていませんでした。
父は、母が特養に入居して2日後にはそれらの食器を廊下に出して並べ始めました。どうするのか聞いたら、捨てると言います。
わたしが「えええっ?!」って驚くと、「要るのか? 使わないだろ?」と言います。
確かにわたしは、母ほど凝った料理をしないし使う食器も限られています。
「捨てなくてもいいじゃない。」と言うと、「使う物があれば、持っていって自分で保管しろ。」と言います。え? 食器棚に入れて置いたらいけないの? 確かに全く使われず保管されたままの食器もあるけど、なんで?
ハッキリと「捨てたい」んだとしか思えませんでした。
妹に連絡しました。父が「捨てる」って言っているけど、取って置きたいのある?って画像を送りました。
妹は、かき氷用の器とあと数点選びました。
懐かしい思い出の品です。かき氷は大人になってからは作ってなかったので、ずっと使っていませんでした。
かき氷用の器だけではなく、例え今使わなくなった食器の方が多くても、全部に思い出があります。どうして取って置いたらいけないんでしょう?
わたしも自分の部屋に置ける分だけ、選びました。
因果応報
選んだ事を父に報告すると、その翌朝の早い時間にガチャンガチャン大きな音を出して、食器類を庭で割っていました。自分の部屋を片付けて保管場所を確保したらもう少し取って置けるかなあ、なんて猶予は全くありませんでした。鬼だ、とわたしは思いました。
割らなくても捨てられるじゃないですか。ストレスをぶつけるかのように、母のコレクションを庭に叩きつけていました。そんなに憎まれるような事を母がしたの?
割り終えた父は足に怪我をしていました。割った食器の破片が跳ね返って足に当たったそうです。よっぽど力強く叩きつけないと、跳ね返った破片が足に突き刺さる事はないと思うんですけど?
まあ、一欠片の同情心も湧いてきませんでしたね。
原因と結果、その行いに応じて報いが返ってくるんだよ。
母がいなくなった寂しさを倍増させる父の所業でした。













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