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認知症行方不明者の介護保険料

1.認知症

2026年9月、長期行方不明者の介護保険料に関する通知

2026年9月8日、厚生労働省が認知症で長期行方不明となっている方の介護保険料を、自治体の判断で「全額免除」か「減額」していい、と通知しました。

わたしの母は、行方不明になっても運よく2日と経たないうちに発見されたので、考えた事ありませんでした。そうなんだ、発見されないままだと払い続けなきゃいけなかったんだ、って。

玄関口で「ただいま」と言いながら外出から帰って来た高齢女性のイラスト

わたしの認知症の母は、行方不明になって、元気に楽しげに帰ってきました。

今までは、介護保険料が免除される条件は「住民票の消失」でした。

探している家族からしたら、帰って来るのを待っている家族からしたら、「住民票消失」の手続きってなかなか踏み切れないと思うんですけど、どう思いますか。まあ、住民票を復活させることはできます。でも明日にも帰って来るかもしれないと信じたい家族は、そうすぐに消失の手続きを検討しないような気がします。その場合、介護保険料を払い続けなきゃいけません。

それが今回の通知によって、住民票消失前でも申請すると、保険料が減額または全額免除になるようです。

わたしの住む自治体はまだ決まってないみたいですが、「減額」「猶予」が濃厚そうです。一体、どれくらい「減額」されるのか、それとも「猶予」に留まるのか、どうなるんでしょうか。「猶予」になったら、見つかって帰って来た後に、それまでの期間の保険料全額を請求されるんでしょうか。なんておそろしい。

ちなみに後期高齢者医療保険料の場合、今でも免除の条件は「住民票の消失」です。

わたしのいる自治体は、保険料の「免除」か「猶予」か検討中ですが、介護保険料と後期高齢者医療保険料のどちらも対象としていました。が、お国からは介護保険料に関することしか通知がなかったので、後期高齢者医療保険料の方は取り下げるかもしれませんね。

地域差のある介護保険料の計算

介護保険料は、自治体の介護保険事業計画に基づく見込み負担額を、65歳以上の人数で割った「基準額」によって決まります。地域の人がどんな介護サービスをどれくらい利用しているか、高齢者の人数が多いか少ないかで「基準額」が変わります。その「基準額」に個人の収入のレベル(段階)によって決まる「率」をかけて保険料を出します。

そもそもの保険料の地域差が大きい上に、「減額」か「全額免除」かも自治体ごとに決定するということは、地域間の貧富の差が表れそうですね。

地域差のある「減額」ではなく、全員「全額免除」でよくないですか?

だって、変ですよねえ。

行方不明になった方は、年金事務所に「所在不明届」を出さなきゃいけないし、出したら年金の支給が一時停止になるんですよ? 収入はないのに介護保険料は払わなきゃいけない人がいるの? 本人の預貯金口座も凍結されるみたいだし、なんで世の中こんなに世知辛いの?

年金の「一時停止」っていうことは、見つかって帰って来たら支給が再開されるように、ってことなんですけど、支出があるのに収入はない…。だったら連帯納付義務がある家族が払い続けなければいけません。

制度上、どうしようもないことなら…

今の制度上、どうしようもないことなら、世帯分離をするのは、どうでしょう? 行方不明者が女性で支給されている年金額が少なく市県民税が課税されてなくて、夫の扶養家族となっているなら、介護保険料が安くなるかもしれません。

このケースに限ったことですが、世帯を分離したら、世帯に本人1人・市県民税が非課税(=世帯全員非課税)となり、「そもそもの」保険料額が減額になります。下の表で言うと、第4段階だった人は、収入が120万円超えなら第3段階になるし、120万円以下なら第2段階になります。

収入による段階 対象(本人が市県民税非課税) 算式
第1段階 生活保護受給者  基準額×0.285
第2段階 世帯全員非課税で本人の収入が120万円以下  基準額×0.45
第3段階 世帯全員非課税で本人の収入が120万円を超え  基準額×0.685
第4段階 世帯の誰かが課税され本人は非課税  基準額×0.9

その上で行方不明による減額を申請すると少しは、待っている家族の負担が減るんじゃないでしょうか。

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